第62話

「発電機に、削岩機、ショベルローダー、ユンボ、ダンプ4㌧、コンバインドローラーに、フィニッシャー、クレーン……」



年間リースするつもりで搬入した機器。

それらのアワーメーターを確認し、デジカメで撮っていく。

これ、本当に引き揚げるのかな?

回送代も相当なものになるけど。




「回送代は、アクセスリースの回送車使うんだからサービスしろよ」



ざっとしたリース料金を計算する私に、門口が横から口出してきた。



「そ、それは無理ですよ! 輸送センターなんか使ったらこれ、相当な金額になりますよ!」



全部が全部、うちの回送車では乗せられない。

うちにあるのは、12㌧まで。


やはり業者を使っての回送も発生する。




「うちは、年間リースから日極めのレンタル料になって大損なんだよ。それくらい何とかしろよ」




門口の言い分も分かるけど、私はアクセスリースの会計事務。


センターの回送代がどれだけうちを圧迫してるのか知っている。




「無理です。ちゃんと契約に入ってるはずです。燃料費と回送代はお客様負担です」





光建設よりもアクセスリースの方が大事だ。





「……ふぅん、お前、しっかりしてるな」

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