第22話
担当の江島が休み。
肝心の所長は出張中。
他の営業マンは大して忙しくもないのにクレーム対応を渋り、
「大変申し訳ありませんでした!」
私と、機械の修理整備の宮崎さんと現場へ出掛けて謝罪。
「貸し出す前にちゃんと整備してチェックしてねーからいざという時に役に立たねーんだろが?」
光建設の下請けの作業員らしい谷口さんは、私と整備の宮崎さんを睨みっぱなし。
調子が悪いのはユンボとクレーン車と2㌧ダンプだった。
色んな業者が作業を停止してしまっている現場で、ヘルメットを被ったまま宮崎さんと何度も頭を下げる。
そこへ、
「貸出日から今日までのリース料、ちゃんと引いとけよ」
性悪社長の門口が同じくヘルメットをかぶって登場。
スーツにそれは不似合いなはずなのに、顔が元々整っている分カッコ良く見える。
「およそ一週間分 貸してなかった事にしろ」
……言ってる事はカッコ良くないけれど。
「…え、でも、昨日まで普通に動いてたんですよね?」
「まともに動いてたかなんて現場の人間しかわかんないだろうが。調子悪くて効率が落ちていたはずなんだ、それくらいの補償はしろよリース会社はよ?」
それでも間違ったことは言ってないので、
「は……い」
と了承するしかなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます