第22話

担当の江島が休み。

肝心の所長は出張中。


他の営業マンは大して忙しくもないのにクレーム対応を渋り、




「大変申し訳ありませんでした!」



私と、機械の修理整備の宮崎さんと現場へ出掛けて謝罪。




「貸し出す前にちゃんと整備してチェックしてねーからいざという時に役に立たねーんだろが?」



光建設の下請けの作業員らしい谷口さんは、私と整備の宮崎さんを睨みっぱなし。


調子が悪いのはユンボとクレーン車と2㌧ダンプだった。




色んな業者が作業を停止してしまっている現場で、ヘルメットを被ったまま宮崎さんと何度も頭を下げる。



そこへ、



「貸出日から今日までのリース料、ちゃんと引いとけよ」



性悪社長の門口が同じくヘルメットをかぶって登場。



スーツにそれは不似合いなはずなのに、顔が元々整っている分カッコ良く見える。



「およそ一週間分 貸してなかった事にしろ」



……言ってる事はカッコ良くないけれど。



「…え、でも、昨日まで普通に動いてたんですよね?」



「まともに動いてたかなんて現場の人間しかわかんないだろうが。調子悪くて効率が落ちていたはずなんだ、それくらいの補償はしろよリース会社はよ?」




それでも間違ったことは言ってないので、




「は……い」



と了承するしかなかった。

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