第5話

そして小学校を卒業して中学校に入った俺。ちょうどそのごろには有紀もたまに顔を出してくれる日々。そんな時有紀が親戚の女の子を心配してた。俺はそれを聞くと、有紀はこういった。その子さ会ったことないんだけど、この間写真を見てさ、笑ってないんだというと、何かあったのかわからなくてさ。というと、渚兄ちゃんはさ、家の子じゃないんでしょ。でもおばちゃんとおじちゃんに育てられてるから幸せだと思うけど、どうなのと聞く有紀に、ああー幸せだよ。という俺に兄ちゃん、僕さ将来、辛い子供たちを救う仕事が出来たらなあっと思うんだよね。という有紀。そうか。勉強とか頑張ってなというと、有紀はうん。といい帰って行った。

この日の空は複雑でうっすら雲のかかった色だった。

俺は高校は地元の高校でいいと思って志願を出そうと思った。それが親のアドバイスで都会に出てみたいと思うようになる。

ある日の事だ。お前は将来漫画家になりたいと思ってるんだろう。それには専門的な知識を身に着けたほうがいいと言われて、志望校を変えた。どうせなら進学校に行ってみたいと思った俺は東京に出る決意をした。成績はというと今は平均並みに出来たが、不安だったため、勉強をした。これでもかというくらいに。

そして東京に向かうと、両親が付いてきてくれて、せっかくだから部屋見て行こうと言われた俺。俺は一番安い物件を選んだが、ここでいいのかと聞かれたので、寝るところとトイレと炊事が出来ればそれでいいというと、もう少しましな物件を探してやるといい、俺の部屋を10件ほど見に行く。すると両親はここが気に入ったといい、勉強にも専念できそうだしというと、友達も呼べそうな感じだからといい、両親の言うとおりにした。先ほどと打って変わってきれいなマンションだったが、家賃はというと先ほどの物件より少し高かったがぐらいで、大丈夫だよなといい、そこに決定した。

俺は育ての親がいい人で良かったと思った。

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