第3話

小学校時代、俺は周りから親に似てないことをいつも言われていたが、俺は気にしなかった。俺は実は気づいてたのだ。それより俺は絵を書くことに没頭してた。俺の絵を見て先生は「渚君、絵が好きなのね」という。俺は絵を書いている間は何もかも忘れて無我夢中で描いていた。そして俺が10歳になったある日の事。俺にある事件が起きた。その日は参観日でお母さんの検診と父の仕事が重なったために来れなかったのだ。すると授業が終わった時にあるやつに「お前は両親に捨てられたんだ。お前は赤ちゃんポストに預けられたんだ。だからお前の親は来てないだろう」と言われて、俺はそのまま教室を飛び出した。あいつらには俺の気持ちはわからないと思ったから。すると先生が俺がいないことに気が付き、俺を探していた。俺は外の風景を描いていた。先生がここにいたんだねといい何も話さず絵を書いていた。その先生は俺にこういってくれた。「我慢強い渚君が私にとってはすごく心配だったの。何かあったら誰にでもいいから話してね」という。先生は何かあったことに気が付いてはいたが本人たちが解決しないとだめだという、先生の考え方はすごく俺にとっては先生はなぜか近く感じたのだ。そして帰ると親は俺の様子がおかしいことに気が付いた。俺はその時普通にただボーっとしてるつもりだった。もう10年いる両親は俺の顔をみてわかったらしい。渚どうしたのというと、何でもないと笑ったが、次の瞬間、何かを察して、渚今日学校で何かあったのと聞く。すると俺は両親をまともに見ることができず、涙を流した。両親には聞けない事のような気がして、なんでもないといい、有紀の家に行くといい、飛び出した。おばちゃん、有紀いるかなというと、渚兄ちゃんどうしたのといい、外に連れだして、何も知らない有紀は無邪気だった。ただ、何事かと思いびっくりしていたが、俺は有紀が弟みたいなもんだからいわなかった。

有紀は無邪気だが優しい一面も持ってる。昔近所で俺の悪口を言われてると、渚兄ちゃんは絵がうまいんだぞ。悪いようにいったら悲しいよ。やめてあげてよというと近所の人たちは俺を冷たい目で見なくなり、見守るようになってくれたのだ。有紀は俺にとっては恩人でこんな小さい有紀に救われてる。有紀、お前がもしさ、家の子じゃなかったらどうすると聞いてしまった、有紀はこう答えた。

僕ね、たとえ家の子じゃなかったとしても、お母さんたちの事好きだからそれでいいよというのだ。それが幼い有紀から出た言葉だった。ありがとうね。という俺に有紀はにこにこしていた。

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