第33話
俺は佑都にはドトと呼ばれていたが、ドっちゃんか。ナリアの呼び名だよな。あの子はナリアに髪の色も目の色も同じだし雰囲気もナリアを思わせるんだよな。本当にナリアの生き写しだな。そして俺も孫を持てるのか。よくユウトは自分の子供にナリアの色を持つ子がいないと嘆いていたが、ユウトがまさか孫にナリアに似た子が出来るなんて思わなかっただろうな。レイカと一度も会うことが出来なかったことは悔やまれるけど、レイサちゃんの話を聞くと、すごく妹が好きだったのだろうな。だから自分の危険を顧みずに妹を守ってくれたのだろう。本当にレイカはユウトが言ってくれたことを妹にも教えていたんだ。レイサちゃんもきっとお姉ちゃんが大好きだったから覚えてくれていたのか。そうか、レイサちゃんはみにくいアヒルの子だったか。そんなみにくいアヒルの子と出会い、俺の息子は、みにくいアヒルの子を白鳥にしたか。レイサちゃんはアキラがいるからああやって笑えるんだろうな。アキラもレイサちゃんだからああやって情けない顔になるんだろうと思った。みにくいアヒルの子が白鳥の子だっていうのは本当のようだ。また見に行ってやる。ドっちゃんとしてな。
そういうと嬉しそうなドっちゃんは帰って行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。