風呂場で

第12話

SIDE蓮

「隼人君はいい子なんだね」というと彩斗が「ああーそうだよ。兄貴もかわいがってるし、隼人は5歳下なんだけど、結構、運動神経すごいよ。でもさあいつオムツがなかなか取れないんだ。だから兄貴にお願いしてトレーニングしてもらってるんだ。」という彩斗はやっぱり兄ちゃんだと思った。そして、隼人君と遊んでると、隼人君が傷を見ながら、僕に「もう蓮兄ちゃん、自分を傷つけたらダメだよ」と言われてはっとした僕。すると彩斗は、「そうだよな。蓮約束できるな」と言われたので、「うん、隼人君の悲しい顔みたくないし」といったら納得してくれた。隼人君は数を数えて出ると、満さんがタオルで身体を拭いている。隼人君は「さっきはゴメンね。兄貴」というと「ああーなるほどな。隼人、気にしなくていいよ。彩斗もな。俺の気持ちを考えてたんだろう」というと、「僕別に兄貴の事好きだし、兄ちゃんの事も好きだよ」といった。「隼人ありがとうな」と満さんがいうと、さらに彩斗に「隼人は気にするとこがあるから、あいつの純粋な心は大事にしてやれ」といわれる。僕に「俺も入るぞ」というと、「兄貴見せるの」と聞く彩斗。「ああー連は見せてもいいと思ってな」というと満さんが入ってきた。

僕は見てしまったが「満さん、僕も醜いので一緒ですよ」というと、「ああー。ありがとうな」という。

風呂からあがると、隼人君が「遊ぼう」といってきたので遊んでやると、「僕も兄弟いたらよかったのに」というと、「蓮はおにいちゃんみたいだね」と彩斗がいう。

僕は二人が寝静まったあと、満さんのところにいった。

「さてと、お父さんに連絡させてもらうよ」というと「まだ9時だから父も起きてますし、仕事ももう終わってると思います。お願いします」といった。

この人が話をしてくれたことでいい方向に向かっていくとは思ってもなかった。

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