第16話

俺たちが家に帰ったとき、両親は、かおちゃん、どうしたのと心配していた。そして俺はこういった。かおちゃんの足って骨が少し普通の人と比べて出てるんですよね。たぶんこの義足会ってないと思います。だから無理がかかってしまったみたいですよ。そうだ。かおちゃんの体にあった義足を作りませんか。俺知り合いがいるんで。というと、もしかして塔矢の義足を作ってくれた人。というと、多分そうだと思います。というと龍君が知り合いってどういうことなのと聞いてきたので、俺は一年前助けられたことを話したのだった。当時俺は家にも帰らず、盗みを働いてしまったから警察に捕まって前科が付くところだったのを、私がこの義足を届けてもらおうとして彼にわたしたんですよ、実は忘れていてといって警察から出してくれて、俺にこういったんです。私の義足はね。一人一人その人にあったように作るから売っても使えないと思うよ。といっていたんです。その時、俺は反省させられました。自分の痛さだけは味わってほしくないと思っていたのに、人の義足を奪おうとしたなんて。そして二度と罪は働かないと誓いました。それがわかったのかおじさんは、さてとこの義足を送り主に持って行こうかといい、俺を連れていってくれたんです。俺が見たのはある少女でした。病院の義足は身体に合わなかったようで痛い思いをしてまで履かせるようなことはないと思って依頼したんですよ。引き受けていただけて良かったというと、ごめんね。遅くなってというと、おじちゃん。早速履いてみていい。というと、彼女はこういった。軽い。これ全然痛くないよ。つけてもフィットしてる。すごいというと笑顔になって、飛び跳ねていたんだ。その顔をみてなぜか塔矢を思い出したんだ。そして俺は思ったんだ。この人すごいと。そして連絡先も教えてくれたから行こうと思えばいけるよという。

本当にあの人は塔矢の心を救ってくれたことも確かだけど、龍君のことも助けてくれたんだねというのだった。

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