ライジングサン(日はまた昇っていく)
第30話
SIDEツヨシ
俺たちのバンド名はライジングサンという。
明日は来るという意味もある。
このバンド名にしたのには、俺の妹の事があったからだ。
俺の妹は、俺と6歳離れてるので、当時は15歳だった。21の時、俺は医療事務員として働き始めたちょうどその頃だった。
突然、俺は医師に呼びつけられた。俺たちの家族は働きに出ていて、母と父も急いで駆けつけそして聞いた。ミサキさんなんですが、彼女は小児がんですと言われ、俺たちもびっくりした。母は泣き続きを聞けそうにないので父と一緒に聞くことにした。ミサキはどうなんですか?治るんですかと。先生はどうにもならないほど進行してますよもう手が付けられないです。我々の今の医学ではどうしようもないです。このまま楽しく過ごさせてあげてはどうでしょうかという。医師からは酷な宣告を受け、俺たちはどうすることもできなかった。
ミサキ、大丈夫だってさ。病院から帰れるってさというと連れて帰って俺は、母さんは休んでるからお前も検査で疲れたはずだゆっくり休めといい、ミサキに声をかけて。俺はバンドを休むことを伝えた。ミサキが俺の部屋に入ってきていう。ねえ兄ちゃん、ライジングサンってどういう意味なのかなと聞くミサキ。
ライジングサンって日はまた昇っていくって言う意味だぞと教えてやる、ありがとう。私、自分の事はわかってるよ。治らないんだよねというミサキに俺はどこまで知ってるのと聞いた。
全部知ってるというミサキは余命長く持って半年だよねという。
そっか。知ってるのか。お前はというと、父と母には内緒だっていうので俺はいえねえよっと言った。
アキラが悪魔の恰好をしてるのを見て笑うミサキ。お前は恐くないのかと聞く俺。うん恐くないよ。アキラさんなんだしというミサキ。多分、アキラはこの時、何か異変を気付いていたんだなと思う。アキラは俺に俺このくらいしかできないけど、ミサキちゃんのためならいいよ。というアキラ。するとマサキも目をカラーコンタクトに変えてきた。マコトなんかはミサキのことを考えてくれて、バンド名だけど、ライジングサンってどうっていって、決めてくれた。
ミサキが亡くなっても、このバンドで歌の力と言葉の力を届けてるからなと俺は、ミサキのお墓に行き、そして手を合わせる。
あれ、アキラ来たのかなというそこには、アキラの悪魔の写真と、アリサと写ってる写真が並んであった。
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