アリサの卒業論文
第26話
卒業式当日、私は卒業論文を読むことになった。マコトは間に合うかどうかわからないけど、マキが私に手で頑張ってと合図してくれる。緊張する私。その時だった。あしながにいさんが入ってきた。みなさん、私たちは今日この学校を卒業します。
私はこの学校で学んだことがたくさんありますというとここで私は、自分で書いた卒業論文なのに自分じゃないと思ってしまって読むのをやめた。そして、私は自分の口で言葉を発した。
みなさんには助けてくれる人がいますか?私には昔はいませんでしたが、今はいます。私は、8歳まで幸せでした。お父さんとお母さんがいて普通の生活をしてました。お父さんが亡くなり母は思えば私を育てていくことが母の自由を奪っていきました、ある日、私に母は、あんたなんか産むんじゃなかったといわれかなしくなりました。そして煙草を吸っていた母が私の背中にタバコを押し付けました。
そういうと会場内がどよめく。私はでもつづけた。
痛いといってもやめてくれませんでした。私はそれを毎日のように受け続けて、身体はやけど跡が出来てました。私はいつも悪いことをしてるという気持ちになり、いつしか笑えなくなっていました。母はなぜ、私にこういう事をするんだろうって思ってました。最近それがやっとわかりました。なぜ母がああなってしまったのかと今思えば、母は孤独でした。友達もいない状態でした。
私は母から、どうやって抜け出せたのか、それは私を助けてくれた人がいるからです。私はその人をあしなが兄さんと呼びます。あしながおじさんの英文の授業であしながおじさんの話を翻訳しているときに、私は主人公とは似つかないものの、先生はあしなが兄さんだなって言ったのが始まりです。そのあしなが兄さんのおかげでこうして私は笑うことが出来、今はこうして仲間たちと学び合ってます。
世の中には私みたいに虐待という傷を背負って生きてる方もいらっしゃると思います。だけど、勇気をもってほしい、心の声を聞かせてほしいと思います。
そうすれば誰かが助けてくれると思います。私みたいに苦しい思いをするかたが少しでも減るように私は願ってます。
そのことに気付かせてくれた、あしながにいさん、私を見守ってくれた先生、友達ありがとうございます。先崎アリサ。
というと私に割れんばかりの拍手が響き渡った。
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