第13話

葉子ちゃんと呼ぶ声はお兄ちゃんだった。

「どうかしたんですか」と聞くと、「いやなんでもないというと会社に行くついでにゴマを見に来たの」というと、ゴマが何か感じたらしくて私に顔をしかめた。その時思った。お兄さんは今頑張ってが言えない心境なのかもしれない。「なんかあるなら会社休みませんか」というと、「大丈夫だって」というお兄さん。するとゴマが何か訴えてきたのでお兄さん、ベットに寝てくださいというと、寝かした後、ゴマが何かカバンをクンクンと匂い威嚇するように「カア」といったので、何かあると思ってカバンを開けた。薬がなくなってることに気づいた私は「お兄さん、薬がないですよ」と恐る恐る聞いてみた。「飲んだよ」というお兄さん。なんか目がおかしいと思った私は薬の過剰摂取かなんかしたんだなと結論に至った。「お兄さんなんかあったかいい加減に教えていただけないですか」と聞くと「葉子ちゃん、近所の人が僕を怠け者といってきたんだよ」というので、「そんな。お兄さんは怠け者じゃないですよ」というと「お兄さん。大地さんに帰ってきてもらってもいいですか」と聞いたらそれはちょっと困るというが、私は電話して状況を伝えた。するとすぐ帰ると返答があった。

すると大地さんが帰ってきたので、「兄貴がどうしたの」と聞かれたのでお兄さんの状況を説明した。すると「ありがとう」というと早速部屋にいったとたん、「兄貴、こんなに大量に薬のんだの」と聞くと、「バカ、なにがあったか話せ」と荒い大地の声が聞こえた。

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