第4話

朝、俺は彼女の所に自己紹介をしに行く。

「俺は奥村 大地(おくむら だいち)というんだ。よろしく」というと俺は自殺の原因は聞かずに、カスミソウを花瓶に生ける。

「葉子ちゃんは猫が好き」と聞いたらこくりとうなづいた。それは本のページが猫になると微笑んでたから。

「俺んとこ猫飼ってるんだよね。アメリカンショートなんだけど、エサがいいのか、肥えちゃって。でもデブ猫でもかわいいんだよね。名前は、ゴマっていうんだよね」というと彼女は少しだけ笑ってくれた。「俺は君が話してくれるまでは何も聞かないから安心していいよ」と伝えて、彼女が心を開いてくれるのを待つことにしたのだ。

あの話をしてくれる日まで、1年待つことになるのを知る余地もなかった。でも彼女は猫が好きだということが分かった。

俺の家に来ても住めそうだな。彼女は家出をしたことは明らかだったので、僕が家の一室を貸すことになったのだった。

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