第70話
幸父さんが帰ってきた。美空が幸さんというと、結婚記念日を忘れていた俺がバカだった。許せと謝る弘さん。幸さんは弘、僕こそゴメン。本当に。弘紀、怒っていいんだよというが、弘紀さんはただただ幸人が心配だった。無事なら怒る気もないし、もし、おじいちゃんになって幸人を忘れるかもしれない、この過ごした日々をお前は覚えてくれてほしい。俺はお前から死んでも離れられない。それだけは分かってほしいんだ。その時、幸人さんはうんうんと頷いて一筋の涙を流していた。そう幸人さんは泣く姿もきれいだ。俺たちはしばらくそれを見守っていたのだ。すると、幸さんが療治、ごめんと謝っていたので、大丈夫。気にしないでというと、美空がなんだかもじもじとし始めた。その、幸さんってなんか綺麗だなと思うというのだ。そっか。でも男の人にきれいだと言われても困るよねというのだ。
弘紀さんは男前だし幸さんにしてはとっても綺麗だ。おねがい。喧嘩しないでねというと美空ちゃん、ゴメンね心配かけてというのだった。
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