第69話

そのごろ、まあまあ幸お父さんというと、別にというが、私たちだって忘れることあるよ。でも弘お父さんは優しいよね。ちゃんと謝ってるからというと、幸父さんは何かにふけていた。どうしたのって聞いたら、困った顔をした。記念日は忘れてたのは仕方ないかもしれないね。弘の怒ったとこ見たことない。弘に少しだけど、怒ってほしいんだもん。幸お父さん。なんで弘お父さんが幸お父さんを怒らないかって、それは多分弘父さんは幸お父さんに怒るとこがないからなんだよ。でもパジャマとか可愛いと怒るでしょ。というとあれは弘のヤキモチだもん。僕時々、弘が心配になるんだもん。もし弘が僕の介護でストレスになって倒れたらって。そうなんだ。幸お父さん、弘お父さんは幸お父さんがそばにいてくれるだけで機嫌がいいの知ってる。昔、喧嘩して出ていったことあるじゃん。その時に弘父さん、しょげちゃってさ。もうこの世が終わったような顔してたんだから。私も療治もその時、大変だったんだよ。幸さんが帰ってきたときの弘お父さんは死んでも離さないっていってたね。その後も結構大変だったけどというと、この指輪、なんでアイビーとすみれがかたどってるかわかると聞かれた。私もなんでかわからなかったのだが、理由はねえというと、旦那の聞いてる前で、アイビーの花言葉分かると聞いてきたので、夫はそっかと思ったらしい。そのすみれも花言葉が分かるといったので、小さな幸せということですよね。ああーなんとなく俺分かった気がしますというと、あはは、さすが。というと、旦那は私にこういった。俺も死んでも離さないよというのだ。えっというと、朝海(あさみ)と呼ぶ旦那。私は苦笑いだったのだが、幸さんはこれを見て僕は弘の所に戻るといったのだ。じゃあね朝海というと遥君よろしくねというのだ。幸さんは戻っていったのだ。遥にお土産を残して。

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