第49話

幸さんという声。その声に聞き覚えがあった。あっ正人だと。玉ちゃんは定年退職したけど、夜回りをしていると聞いた。正人というと、幸さん。元気そうで安心しましたというと、村の特産品ジャガバージーという食べ物を販売していた。バージーって言うネーミングはバーとジーがいるからだ。コロッケみたいな食べ物でジャガイモがゴロゴロだが、ジャガイモみるとね。先生とこの猫思い出すんですよという正人。あの猫は今天国だ。天命を全うしてジャガは天国に行った。

ジャガにはいい思い出しかない。療治に追い回されてもあいつは決して療治にし返したりとかなかったな。あいつは賢かったな。弘がご飯してる時にあいつは僕がトイレに行くことがあって、扉をあけてくれたりとかもしたな。そうとっても優しい猫だったなと思ってると、お菓子のジャガバターっていって、これクッキーなんですけど甘くないし、ジャガイモで作ってるんで、うまいと思います。バターも入ってるのでお土産にどうですかというと試食をしてくださいと持ってきた子が芳郎だった。僕にも頭を下げてきたので、芳郎、元気。黒後とは昨日会ったんだって。というと、正人と知り合いってことは黒後から聞いたしというと、先生どうぞというと試食したのだった。おいしいと思ったので、お土産に買うことになった。すると美空ちゃんが来た。先生というとどうしたと聞いたら、これ療治、好きかなっていうのはもう一つの名産品のイモコンというのだ。イモコンってじゃがいものこんにゃくですというと、療治は好きだと思うよ。あいつに料理してあげたら喜ぶと思うよという幸さん。私はおっさんが喜ぶことをしたくて買うんじゃないんだけどと思うが、喜ぶか。そうかと思った。

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