第44話

そして一行はホテルに到着した。雪香と呼ぶと美空、何というと、雪香のお兄ちゃんってどんな人なのというと、ああー。シスコン。とにかく彼がいるってことバレたら彼を睨むしというので、びっくりした。で、翔さんってどんな人なのって聞いたら、お兄ちゃん見たいな人なんだけどね。とっても器用な人なんだ。それにあこがれの人だよ。というので、そうなのかと言った。幸さんというとあの黒後さんはと聞くと、ちょっと元クラスメイトに会いに行った。特別に許可したんだというのだ。そうなんですか。気になるけど聞けないでいると、タヌキが連れてきた子でね。ちょっといろいろなことがあって転校しちゃった子なんだ。まあ、夜には戻ってくるからさというと、雪香はなんでWのボーカリストがあの昴さんだって気が付いたのと聞いてみた。すると最初は分からなかったんだけど、聞き覚えのある低い声してたし、それに前に奥さんの名前聞いたことがあったなと思ってね。吹雪が教えてくれたんだけどね。ユッキーってすごい有名な教育者だって聞いていたんだ。私、この学校に高校の入試して入ってきたんだけど、私の通ってる中学校の中でもこの私立の学園は有名で、ある先生に講師をしてほしいっていって断られたって。そのある先生ってのがユッキーだったってわけ。私も入ってからびっくりしたよ。まさか昴さんが卒業生ってのも驚いたよ。ベースにいる大地さんも国立だったけど、一目置いていたらしいよ。というのだ。すると幸さんは笑い、だって、僕、講師とか型ぐるしい事苦手。

授業だって、全教科教えられるけど、教師らしいことなんてしたことないし、それにみんなに手伝ってもらうことが多いしね。みんなにいい人だって言ってもらうことが一番の誉め言葉なんだもん。僕としては、勉強以外のことは教えてないと思ってる。そんなことで先生って呼ばれるのはいやだもん。というので、ユッキーらしいなと思った。

それじゃ、そろそろ、弘のとこに戻って来るわ。他の先生たちとミーティングもあるしというと、いってらっしゃいというと戻っていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る