第28話

ここはコンさんの居酒屋さん。コンさんは車いすだけど店長と呼ばれていたのだ。そうあれからおやっさんの店はいつの間にかコンさんの店になっていたのだった。私は緊張しすぎておっさんに心配されていた。美空、大丈夫。緊張なんかしないでいいからな。俺の家でしてるような感じでいい。と言われた時だった。ガッチャンという音に幸さんはビクッとした。敬君がすみませんというと、ははは。ゴメン。ビクッとしてしまうこと忘れてたのと幸さん。それを聞いて弘さんは笑ってる。みんな笑いを噛み締めるが、私もなぜか笑ってしまった。そのおかげで緊張が取れた。お父さんったらいつも。こう笑かすんだからというおっさん。だって笑ってくれたほうが失敗しやすいんだもんというのだ。コンさんに敬君はトイレ行くからというと自然と押してる。やっぱり親子だなと思ってると、実は敬君とコンさんは血がつながってないんだけどね。コンさんは敬君を友達として慕ってるからね。奥さんもタモさんっていっても全然なんも思ってないんだもんな。あの親子は結構似た者どうしなんだから。と幸さんがというと、トイレから戻ってきた。幸さんというとどうしたの敬君と呼ぶ。すると、呑んでますかと聞かれたので、ああーたくさん呑んでるというのだ。あまり酔ったとこ見たことないですけどねというと、弘さんはこのペースは大丈夫です。まだまだね。でも酔わすと可愛いの。あまり見せたくないからペース守ってねというのだ。弘は可愛いっていってくれるんだけどね。恥ずかしい癖持ってるみたいというので、これ以上は危険というのがあったので話題を変えた。弘さんって痩せてるけど結構食べるんですねというと、ああーうん。でも健康診断でも値は低いってさ。多分体質だよというと、ああーこいつは昔、うちの先代の店の食べ物を食い尽くしたことがあって、今日は品薄になるとやばいからたくさんそろえてるんだ。というか美空も食えよというので、おっさんはもうというと、食が細すぎてな、心配なんだというのだ。おっさん。もうお腹いっぱいというと、本当にもう少し食えと言われるが、もう入らない。すると弘さんはこういった。療治、美空ちゃんに無理させないようにというと、気にしなくていいからねというのだ。そんな弘さんはちゃんとわかってくれていたのだった。

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