第41話

「ちょっと喫茶店に出てきてくれる」というと家内が出てきたのを確認した。そして席に呼んで僕と二人で話をする。

「話って何よ」と聞かれたので「お前をこんなにしたのは僕が悪いが、僕はお前とはもうやっていけないよ。花菜がもう成人したし、お前は違うところで人生をやり直せ。もう僕にはお前に貢ぐ金もない」というと「あるじゃない。」というので、「あのお金はのぞみに相談して恵まれない子供に寄付をした」というと「なんでそんなことを」という。「お前花菜と望に何をしたかわかってるのか、僕は花菜の本当の父親じゃない。だけどな。花菜には愛情を注いできたつもりだ。認知しない父親に花菜があったこともだが、それ以上にお前は花菜に心の傷をも負わせただろう。」というと「なんでそれを知ってるの。花菜には秘密にしろって」というので「僕の知り合いに弁護士に聞いてもらったんだ。それと望の事も気が付かないと思ったのか。お前が育てるって言ったから美奈子さんに断ったんだ。美奈子さんが引き取っていれば望は美奈子さんに可愛がられて育ってたんだぞ。あのご夫婦は子供が出来ない人でな。お金の通帳を知ったって「そのお金は恵まれない子供たちに寄付したい、私をかわいがってくれた姉の写し鏡だからって望を引き取ろうとしてたぞ。なのにお前がしたことはなんだ。家を出た望に20万払えって言ったんだろうが。その金をお前は遊ぶ金に使いたかったんだろう」と言った。僕は誓約書と離婚届けを出した。「さあ、これが何かわかるな。今後娘の花菜と望にも一切近づかない事と離婚届けだ。この誓約書は弁護士さんに作らせた正式なものだ。それとこの通帳は俺の何もしてやれなかった慰謝料と当面の生活費だ。あの家はお前のものだし、僕は安いアパートに暮らしてやる。」というと「わかったわよ。じゃあさようなら」というとあいつはサインをして出て行ったのだった。

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