第33話
あの報告書を見たとき、俺はさつまちゃんを思い出した。
さつまちゃんとは俺の祖母の事だ。なんでさつまちゃんかというと本当にサツマイモが好きだったから。特に祖母の作るカレーはサツマイモがゴロゴロと入り好きで何回かおかわりをしたくらいだ。俺にとってカレーは祖母の味なのだ。さつまちゃんは「アオ、さつまちゃんもアオが好き。葵って名前は優しさを持ってほしいということからさつまちゃんからのプレゼントだよという。さつまちゃんは僕の名前を名付けてくれたのだ。さつまちゃんは僕が中学校卒業してしばらくして病気で亡くなった。そんなさつまちゃんを僕が病院で見舞うとよく葵来てくれたねといつも声をかけてくれた。そしていつものように葵は優しい子だねといい頭を撫ぜてくれていた。そんなおばあちゃんが僕にある日こういった。葵、さつまちゃんは長くない。さつまちゃんは葵と一緒にたくさん笑ってカレーもたくさん食べて幸せだったよと言ったのだった。さつまちゃんはその二日後息を引き取った。まるで眠っているような穏やかな感じだった。お父さんは「おふくろは葵にさつまちゃんって呼ばれてるって嬉しそうだったぞ。葵の名はおふくろにつけてもらったんだぞ。お前くらいおばあちゃん孝行だった孫いないわ。だから泣いたっていい。泣け」といい、お父さんが胸を貸してくれた。その時泣いた。俺が落ち着いてきたときにお袋、俺の心が読めることを不思議に思わなかったんだ。個性だっていってくれたよ。とお父さんはこういって懐かしいといいしばらく思い出に浸っていた。
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