第26話

アオさんのお父さんとお母さんはすごく若い。とても子供がいるようには感じなかったのだ。アオさんのお父さんは「俺らのこと、若いって思ってくれてるんだな。ノンちゃんでいいかな。はじめまして。俺はアオイの父でカタと言います。それと職業は弁護士。よろしくね。俺にもし偽の事いってもわかるからよろしくね。」と言われた。

「ノンちゃん、うちの父さんは心の声が聞こえてしまうんですよ。だから騙そうったってそうはいきませんよ。」というので「アオさん。わかってる」といったら、さっそく聞かれた。「少しは話をアオイから聞いたよ。」というと「ノンちゃんは自分にされたことがどんなことかわかってないんだね。君のされたことは虐待だよ」と言われた。

その言葉を聞いたとたん、私は虐待って何って思った。「虐待というのは、一種のいじめみたいなものだよ。思い返してみて。お父さんとお母さんは君の誕生日にケーキを買いに行った。それは誰だっておねだりすることだよ。僕もアオイにもケーキを買いに行ったこともあるよ。でもそこに偶然だけど通り魔がいた。その通り魔にお母さんとお父さんがやられた。そうだろう。ノンちゃんのせいじゃない。悪いのは通り魔だよ。それにおじさんはちゃんとノンちゃんを大切にしろと言ってくれてるんだろう」というのだ。その時昔おじさんがおばさんに私が叩かれてるのを知って私の部屋に来て「ノン、おじさんは何があろうとお前の味方だ。あのお金をみせなかったらよかったな。お前を育てるところは本当はお母さんの妹さんの美奈子おばさんが引き取ろうってことになっていたんだ。でもおじさんがなぜか引き取ってしまったんだ。ごめんな。ほっぺ痛かったな。そんで・・・・。悲しい顔をしたおじさんに私がこういったんだよね。

「おじさん、おじさんのこと好きだよ。ぽっぺ痛かったけど、おじさんが帰ってきてくれたもん。」という私。そういう風景がよぎった。すると「ノン、お前なにないてるんだ」というアオさんが抱きしめていた。「おじさんの事。おじさんがいい人だから私これだけで済んでたのかもしれない。おじさんが守ってくれたから」というと、「そっか。ダイキがノンちゃんをヒーローだっていうのと同じで、おじさんがノンちゃんのヒーローなんだね。」とアオさんのお父さんが言った。

「そう。私、おじさんの家を出てしまったのにおじさんは何も言わなかった。それどころか昔の近所のおばさんの家の隣に家を借りてくれたんだ」と思った。

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