第317話
「マアちゃん!!」
桜の花びらから目を離し、朱希君に呼ばれたのでそちらの方に目を向ける。
嬉しそうに手を振って、カメラを手に持っていた。
「写真撮ろう!いっぱい撮ろう!」
近くまで行くとそう言われたので、私は嬉しそうに頷いた。
あの人が逝ってから、写真をたくさん撮るようになった。
あの人を思い出そうとした時、あの人は写真を残してくれていなかったので思い出したくても……できなかったから。
だから、後悔しないように写真を撮るようにした。
みんなと、振り返りたいから。
「じゃあ、みんなを呼んで来なきゃ!」
「じゃあ、僕、耶麻君たち呼んでくるね!」
「うん、よろしく。」
そうだ、今日は卒業式。
存分に、いい思い出をつくらないといけないね。
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