第311話

その時、おじいちゃんは真面目教師を見て、“ほう”と唸った。



それを聞いた二人は抱き合っていたにも関わらず、おじいちゃんの方に顔を向ける。






「お主、どこかで見たことのある顔だと思ったら……、あの時の」



「美弥の前でその話はしないでください。」



殺意の込められたその表情を見て、おじいちゃんは口を閉じる。



そしてニヤリと笑って、また口を開く。




「なるほどな。“すべては一人のために”とはよく言ったものだな。」



「……。」



「そう睨むな。私はお前さんとやるために来たんやない。」




おじいちゃんは手を振って、二人の横を通り過ぎた。




そして立ち止まったのは、耀さんの目の前だった。

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