第305話
「婚約は破断になり、抗争が勃発いたしました。」
「ほう。」
「怪我人数名、ほぼ無傷で事は終えそうでございますが…………矢田橘、先ほど息を引き取りました。」
「……そうか。下がれ。」
「御意。」
おじいちゃんは疾風兄を下がらせた後に、ゆっくりと橘君の方に近づいてくる。
私がしゃがみ込んでいた逆の方におじいちゃんもしゃがみ込む。
橘君の幸せそうな顔を見て、ポツリと呟く。
「綺麗な顔で死んどるやないか。さぞかし、ええ死に方をしたんやろうな。」
言い方としてどうかと思うけど、かつてなく悲しそうなおじいちゃんを見て、私は何も言えなかった。
ただ、橘君をジッと見つめることしか、できない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます