第83話
「もうちょい、警戒しようや。……なあ、疾風。」
トントン、と俺は俺自身の頭を人差し指で叩く。
それで分かったらしい疾風は、俺に何かを言おうとしたのだが、俺の方が先に口を開く。
「気づかなかった、お前が悪い。……今度はもうちょい、楽しませてくれや。」
怒り狂っている彼の瞳を楽しむような瞳で見ていた俺は、ドアを閉める。
最後に見た彼の表情は、獲物を狩る野獣の顔をしていた。
今度会う時が、楽しみだな。
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