第81話

うわ~、こりゃまた面倒なことになっちまったな~。



「朱希~。」



「………」



後ろにいる疾風はどうして朱希がこうなっているのか分からないように首を傾げているのが、視界の端に入る。



うむ、どうしたものか。



勘のいい疾風だったら、朱希が真野に接触したことが分かってしまう。



このままでは、バレるかもしれねえな。



俺はない頭で考えて、しょんぼりしている朱希にまた声をかける。




「おい、帰るぞ。」



うん、これはこの場から離れるのが一番だろう。



そう考えた俺は、朱希の腕を掴んで強制的にここから動かそうとした。



朱希は何も言わずに、俺に引っ張られて玄関にまでついてくる。

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