第77話

俺は何度かここに来たことがある。



この敷地をまたぐたびに、俺は“真野ちゃんは元気か?”と尋ねる。



俺の習慣だ。





知り合い?



いや、顔さえも見たことのない女だ。



しかし、この業界では特に有名な女で、『佐藤組』の連中が絶対に公の場所で晒さないお姫様だと言われて、興味が持てないわけがない。



だから、いつも聞くのだけど疾風に聞けば、いつも“お前には関係ない”と言われる。




耶麻というガキに以前聞くと、“シネ!”と大声で叫ばれた。




……いや、俺が何をしたんだ?



もう一つ下のガキ、叶というヤツに聞くと“塵になりたくなければ、一生その名前を口にしないでください”と恐ろしい声で言われたのだ。




何だ、この家族

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