第74話

会話が全然耳に入ってこない中で、次に喋った男の声だけは耳に入ってきた。



それが知らない男だったからかもしれない。





「『神条組』の神条英(スグル)と申します。以後、お見知りおきを。」



俺よか、少し年上かな?



そう印象を持ちながらもジッと見つめていると、隣にいた一番年下の疾風がポツリと言う。





「……英。同じ漢字の男を知ってる。」



「あ?」



「……独り言。」




本当にポツリと言った言葉だったので、俺はその彼の言葉をスルーしておいた。




着々と自己紹介が進んでいる中で、次は俺の番だとわかった時、欠伸が出る。



俺って、緊張感ねえのかな?



疾風は俺を見て、飽きれたような顔をしてみている。

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