第36話

そこまで言われて、着ないわけにもいかない…と思った僕は、それを箱から出す。




なかなか重いけど、まあ着物っていったらこれくらいだろう。





「手伝ってやろうか?着付け?」



「皇紀さん。」



そう言ってくれる彼に、僕は笑う。



「……僕を誰だと思ってるんですか?」



「あー、あの姉貴の息子さんデシタ。忘れてマシタ。」



そう、僕は母さんの子供。



もう、そうじゃないとしても、それは変わらない事実なんだ。



あの、着物好きの母さんに、妹の亜美の着付けを何回やらされたことか。





「さ、出て行ってください。」



「え~、朱希の裸見てみたい。」



「流石の皇紀さんでも、それはやばいと思います。」



「流石の俺って、何?」

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