第16話

「僕は、最初からどこにもいなかったんだ。」



「あ、朱希…?」



「僕は、母さんの子供なんかじゃない。」



「何を…っ」



「ねえ、僕の目の前にいる人は、誰だろう?」



「…っ!?」



「ねえ、誰?」





こうするしか、ないんだ。



僕は、こうすることしかできない。



他に、解決方法なんて見つからない。



亜美、まだ帰ってこないで。



ごめんね、母さん。



本当は、ずっと僕はあなたの子供でいたいよ。



僕はあなたの子供として、ここに産まれてきてよかったって思ってる。



ありがとう、母さん。





僕を、こうして産んでくれて。



こうして、幸せにしてくれて。

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