第17話
「交渉成立ってことでいいね。」
佐伯さんはそう言って、僕の腕を掴んで立たせる。
母さんは茫然とそれを見ることしかできないようだ。
黒いスーツの片岡と呼ばれた人が母さんを離しても、僕を茫然と見ているだけだ。
まるで、抜け殻にでもなったかのようなそんな感じ。
僕もそれを見つめることしかできない。
それでも、何も言ってくれない母さんに僕は最後に笑って言う。
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