第15話

「何言って…」



「ほら、……さいしょから、ぼくなんて、…いなかっ、た…って、思えば…、いい、から。」



そうだ。


こうすれば、すべてうまくいく。



父さんと母さんと亜美を助けることができるなら、僕はそれで本望だ。



「だから…っ」



「何言ってるの!そんなこと、絶対にさせない!」



母さんはそう言って、皇紀さんの手を振り払い、黒いスーツを着ていた男の人をも振り払おうとする。



けど、それを必死に止めようと男の人が母さんの腕を掴んでいる。





「母さん!!」



僕がそう叫ぶと、ぴたりと動きを止める。



それを見た僕は、にっこりと笑う。




「僕は、最初からいなかった。」



「……え?」

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