第103話

「そう、か。」



何かを納得したような、そんな言葉。



私と柳生君にはその真意が全く分からなかったけど、隣にいた皐月にはどうやらその言葉の意味が分かったらしい。



下を向いて、一度だけ彼の名前を呼んだ。



「臣…。」



その切なそうな声には、どうしてか腑に落ちないものがあったけどそれ以外何も言わない皐月に私も下を向く。



柳生君だけはその場でジッと臣を見つめていた。





溜まり場の中にある小さな時計の音が、この部屋の中を支配する。



誰も、喋らない。



シーンとした部屋の中で、ただ一人だけ足音をたてて、口を開いた男。



それは…―――






「ここに、いたのか…?臣。」

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