第104話

苦しそうな顔をして、咳をしている真次君だった。



彼を見て、思わず私は手で口をふさぐ。





あまりにも痛々しそうな彼の体。



しかも少しではなく、彼の至るところにある血は痛々しさをさらに物語っている。



絶句、せざる…おえなかった。



隣にいる柳生君も彼が昨日会った人とは思えないというような、そんな顔をしている。



痛そうな体を一生懸命に引きずって、彼はゆっくりと臣に近づいていく。




それをこの場にいる全員が見ている中で、真次君は歩いて行く。



一歩、また一歩ゆっくりと近づいて誰も近づかせないその雰囲気を真次君は醸し出していた。



真次君は誰でもない、ずっと一点を見つめていた。

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