第98話

彼はまだ私に気づいていない。



周りの男の人たちの相手をしながら、一生懸命に私の名前を叫んでくれている。



どうして、だろう?



どうして彼は私なんかのためにそうやって助けにきてくれるんだろう?




こんな危険を侵してまでも、たくさんの男の人たちを相手にして怪我をしてまでも私を必死に助けようとしてくれているのだろう?



その答えを知るのは、今ではなかったけど殴られている彼を見て私は正気に返った。



い、いけない!!



や、やめて!




私の大事な友達を傷つけるのは、やめてっっ!!







「柳生君!!!」



彼が私の名前を呼んでくれているのと同じくらいの声を出して、私は彼に駆け寄った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る