第97話

その声が誰だか分かっている私は、ゆっくりと立ち上がる。



あなたの姿を確かめるために。





「何だ!てめえ!!」



「どけっ!真野!真野、どこだ!!」



「おい、襲撃だ!!」



「真野!」



“star”のみんなが叫んでいるのも聞こえるけど、もっとはっきり聞こえるのはあなたの声。



あなたの声は、私の耳にちゃんと届いていますよ。




ドアが開いているので、私を邪魔するものは何もない。



臣でさえ、私を邪魔しない。





私は、ゆっくりと、ゆっくりとその部屋を出ると一番に目に入ったのは彼。








「や、ぎゅう…くん。」



必死に私の名前を呼んでくれている、柳生君だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る