第85話
そんな部屋に、何もないところにいるのは心細い。
というよりも、恐怖心しか表れない。
思わず、自分の腕を抱く。
そうしてドアに背を向けていると、キイイと音を立てたドア。
それは自分の恐怖心を駆り立てるには、あまりにも簡単だった。
震えていた足は余計にもっと震えだし、ガタガタと歯が音を出す。
ゆっくりと、ゆっくりとそちらに振り返る。
それが誰であるか分かっているように、私は震える手を抑えながら振り返る。
「やっと……見つけた。俺の真野。」
その目はどこか泣きそうで、苦しそうだった。
そして、変わっていない切ない目。
ああ、彼もあの時から時が止まったままなのだと、この時感じた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます