第52話

そう言った耶麻に私は目を見開く。



ああ、そういえば今日は母さんの誕生日だ。




生きていたら、39歳。



そう、だった。



だから橘君は元気がないのかもしれない。



だって、人から聞いた話だけど、橘君は母さんのこと慕っていたって聞いたことあるから。




それが恋愛か、ただの忠節心からくるものなのかははっきりしないけど、それでも母さんのことを想ってくれていたらしいから。




……そりゃ、少しくらいは消極的にはなるよね。



あんなに悲しそうな橘君を見たのは、初めてだ。



「ほら、飯行くぞ。」



「………うん。」



少し間を空けて、私は頷いた。

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