第50話
もしかして、ずっとそう思ってきたのだろうか?
彼はただ一人、ずっと私のことを“私”として、見てくれていたのだろうか?
そうだったら、なんて彼は愛しいのだろう。
そんな些細な彼の行動に気づいてあげられなかった自分が、とっても恥ずかしい。
私は橘君に何かを伝えようと口を開いた時だった。
後ろから聞こえてきた声。
「真野。飯、できたってよ。」
耶麻の声で、私の言葉は口からは出なかった。
それに対して、私は“うん”とだけ言うけど、視線は橘君にずっと合わせていた。
橘君も、少しだけ悲しそうな目で私を見つめてくれる。
こんな彼は初めて見るから、何だか切なくてまた涙があふれ出てきてしまう。
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