第32話

普段は何倍も人をおびえさせたり、無表情で何にも表わしていない声をしているクセに…、現金な野郎だ。



しかし、真野はそんな事はつゆ知らないので、その言葉に嬉しそうに頷く。




「うん!!ニィがいるならいい!!」



「ああ。じゃあ、今からお外で遊ぶか。何して遊ぶ?」



その輪の中にさっきまで後ろに引いていた、耶麻と叶も入る。



「ず、ズリィぞ!!俺も真野と遊ぶんだ!!」



「カナも!!カナも、ネェと遊ぶの!!」



何で、兄弟の中で真野を取り合おうとしているのか分からない。



俺からすれば、早弥しかいなかったから。




こんなに兄弟がいたら、誰かを取り合うというのがあったんだろうか?



…いや、早弥しかいない俺には考えられない。



俺はそれを嘲笑うかのように、見ていると真野という女がまた俺を指差した。

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