第21話

「誰だ、お前?」



警戒心を剥き出しにして、俺は何歳も年下である男に睨みを利かせた。



それに何も映さない表情で俺を見た。



睨みつけているのか、ただ見ているだけなのかも分からない。



ただ、冷たい目だったのだけは分かる。



そして、その表情で口が動いた。




「それはこっちの台詞だ。俺は素性も知らねえお前をここに置いてやってんだ。お前から名乗るのが筋ってもんじゃねえのか。」



ガキはそう言って、持っていた本を閉じた。


どうやら、興味が俺に向いたらしい。



俺は何も言えなくなったので、少し黙った後に名前を告げる。



「…美弥だ。」



「名字は?」



「…言いたくねえ。」



「あ、そう。」



このガキはどうしてこう、何と言うか…素っ気ないんだろうか?



しかも、無表情過ぎてイラつく。

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