第30話

それに対して首を傾げていると、裕貴はチラリとこちらを見て呆れた顔をした。



ん?何で?



私は、スプーンを持ったまま、チョコのついた所を舐める。



でも、一向にその呆れた顔をやめない裕貴を見て、さらに私は首を傾げた。



え?私、変?




「えっと…どこか変かな?」



そう恐る恐る聞くと、裕貴は溜息をついてから、私の方に手を伸ばしてきた。






え?






そう思った時には、既に遅かった。








裕貴の手は自分の間近にあり、とてもじゃないけど綺麗だった。



そしてその透き通った指で、私の顎から唇にかけて“それ”で拭う。



そう、私のそこに生クリームがついていたのだ。



裕貴の指はとてもエロくて、それが私に触れたというだけでびっくり。



何も出来なくて、私は硬直したまま。



「ガキじゃねぇんだから、ちゃんと食え。」



そう言った後に、私の唇に触れたその指を舐めた。



いや、正確には生クリームを舐めたのだ。



「げ、甘。」

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