第31話

顔を歪ませて、お茶をまた飲む裕貴。



それを茫然と見ていた私は、思わず持っていたスプーンを落としそうになった。



こ、これって…あれだよね?



もしかしなくても、“間接キス”ってやつ?




目をぱちぱちとさせていたのだが、全くと言っていいほどに裕貴は気にしていない。



…これは私は女だと思われていないという証なのだろうか?





この場で顔を赤くしたらいいのか、笑い飛ばしたらいいのか分からなかったのでとりあえず、目の前のパフェを食べた。



…うん、やっぱり分からない。



そう思って、首を傾げていると朱希君が帰ってきた。




「ふぅ~、やっと食べられるなあ。あ、マァちゃんのも美味しそうだね。」



呑気な朱希君を見ていると、何だか少し安心した。



このまま裕貴と二人きりだとちょっと居心地悪かったから。




というか、裕貴にも女だと思われていないのはちょっと私立場なくないか?

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