第29話

…どうやら今のは、褒め言葉ではなかったようです。



「…すいません。ファミレスって、今まで一回しか行ったことなくて…。」



「一回?」




その単語にどうやらびっくりしたようで、目を見開いた。



これっておかしいのか?



それさえも分からない私は、首を傾げているといい所でウエイトレスさんがメニューを持ってきてくれた。




「お待たせいたしました。」




そう言って、裕貴のお茶と朱希君のオレンジジュースとケーキと私のパフェを持ってきてくれた。



思っていたよりも、自分の頼んだ(正確には裕貴が頼んだ)チョコパフェが美味しそうだったので、ちょっと上機嫌になった。



ウエイトレスさんはメニューを置いていってからこの場を去ったので、私は早速食べることにした。



「いっただきまぁす!!」



そう言った時には、既に裕貴はお茶を口にしていた。



お茶を飲む所も何だか絵になって、彼はかっこいい。



なのに、何で彼は彼女という存在がいないんだろう?

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