第20話

「ねぇねぇ、朱希君。」



「!?…なぁに?マァちゃん。」




一瞬だけ、私が話しかけて来たことに驚きを見せたのだが、すぐに顔つきはいつものような柔らかいものに戻った。




何で朱希君があんな強張った表情をしていたのかは分からないが、深くは突っ込まないようにしようと思った。




なので、言いたかったことを続けた。






「今からどこかお出かけしない?家で一人なのも存外嫌いじゃないけど……やっぱりこういう日は一人なのは寂しいからさ。」



“裕貴もどう?”




私は朱希君にしか聞いていないような口振りだったのを思い出し、最後に裕貴にも言ったように付け加えた。



裕貴はチラリとこちらを見てから、考え出した。



朱希君は即答でいいよと言ってくれたのだが、私は裕貴の次の言葉を待った。

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