第91話
翌朝、ドアを叩きながら私を呼ぶ双子の騒がしさに目を覚ました。
まだ眠い……でも起きないと……。
『んー……ふぁぁぁ……すー』
「「こぉぉぉぉぉんっっ!!遅刻!!!」」
『ッッ!?!?』
遅刻という言葉に体がビクッと反応して目覚まし時計を見て固まった。
なんで鳴らなかった?てかセットしたっけ?
昨夜のことを思い出し、冷や汗が出る。
ベッドに這い上がってから即寝た。
起きてびっくり家を出る10分前。
『あっ』
目覚まし時計を握る手に力を込めすぎて、時計が嫌な嫌な音をたてて壊れた。
父に買ってもらったやつなのに!
「紺はすぐ壊すからなぁ」と言って安いやつを二つ持たされた。
時計に手を合わせ、時計は部屋の端っこに置いておいた。
『……父、すまぬ。』
「紺っっ!?」
『今起きたー!玄関で待ってて!!』
さらしを巻くのもお手のもの。
8分で支度を終え、玄関に走った。
途中、キッチンで晃からでかいおにぎりを二つ渡された。
『ありがとう、晃!』
「若、礼ならちゅーで……っ!!」
『んじゃ、いってきまーす!!』
晃にはデコピンをお見舞いした。
タコのように口を伸ばした晃は世の女性が喜ぶイケメン寄りなのに残念な顔になっていた。
『ごめん!目覚ましかけ忘れた!』
「うっかりだなぁ!」
「よしっ!行くか!」
『おー!』
錦のお家に向かう間に朝御飯をむしゃむしゃ食べる。
その間に、二人に銀聖に言われたことを伝えた。
『匂いでバレるもん?』
「えー?紺は紺の匂いだけしかしない。それ、嘘に決まってんじゃん。」
「実はさ、紺が倒れた時保健室に運んだ後に伊嶋が来たんだ。そん時、俺たちも紺は女だろって言われた。」
『え、ねぇ……そん時保健室に誰いた?大吉と諭吉と銀聖だけ?』
「いや、錦もいたけど……。」
あ、終わってた。
知らない間に知られちゃってた。
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