第48話

錦の額の私のデコピンのせいで白い肌に赤がついてしまっている。

錦は両手をクロスさせてバツ印を作り、まるで私と

から自分の体を守るようにした。

隠していた口元が見えたおかげで、朱に染まった頬もばっちり見えている。



「わ、分かったから……顔近いっ……紺ちゃ」



まるで私が悪いことをしているかのような気分にさせられる。

なんだ?何故だ?錦がいらん色気を出しているからか?

さながら悪徳お代官の気持ちだ。



『大丈夫か?さっきから顔赤いけど……やっぱり』



「あーっ!!紺が錦を苛めてる!?!?」



大吉の叫び声に2個目のゴミ袋を開いていた諭吉が顔を上げる。

二人が駆け寄ってくると、諭吉は錦の体をペタペタと触る。

大吉は私の前にさっきの錦のように両手をクロスしてバツ印を作って「バリアァァッ!!」と叫んだ。



『どっからどう見たら苛めてる!?どっちかって言うと可愛がってんだよ!弟みたいで』



「僕、弟やない。どっちかっていうと兄やな。」



「「紺は末っ子に一票!」」



『また投票かよぉぉ!!』



「だって、紺は脳みそが筋肉でできてるんだもん。紺は食い物と暴れることしか考えてないんだ。」



「錦は優しいし友達多いし喧嘩してるときは男前!」



『うぉぉい!!否定できないのが悔しいんじゃボケ!』



「もっと悔しそうな顔しぃや。真顔やん。」



『も、もういい!解散!!掃除スタートォォォッッ!!!』



あ、ヤバいかも……。



「ちょっ!「「紺!?」」」



力が抜けた体が崩れ落ち、目の前が真っ暗になって三人の顔が斜めになって────最後に感じたのは甘い石鹸の香り。







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