第23話
それからはなんとも酷い有り様だった。
酒が入った男たちのどんちゃん騒ぎ。
祖父母はイチャイチャイチャイチャ……地獄だ。
果物ナイフとフォークを回収した時、私の腹部に衝撃がきてテーブルの上の料理が揺れる。
「若ぁ!!俺と結婚してくだざぁぐっ!?」
「「抜け駆けすんなやっ!!」」
「「若に気安く触んじゃねぇ!!」」
「「ずりぃっすよ!!」」
私が動くよりも先に、抱き着いてきた池ポチャ野郎を十数人の男たちが拘束して、別の集団の中に放り込んだ。
何十人という男の中に揉みくちゃにされている。
『……こっわ』
酔った男たちにボコボコにされていた。
だが、池ポチャは中々強いのかやり返していた。
「紺、寝る時は鍵かけろよ。」
「大浴場使う時もだぞ。」
「俺とこの双子以外の男は部屋に招いてはいけません。」
『お、おう?』
獅子と双子が駆け寄ってきて、物凄い剣幕で私に詰め寄る。
「獅子さん酷いっすよ!」
「おい!俺の肉取るなぁぁぁぁっ!!!」
「俺の刺身ぃぃぃ!!!」
う、五月蝿い。
大吉と諭吉が自分のご飯を守るために、自分よりも一回りデカイ男たちに飛び蹴りを繰り出していた。
『祖父、折角歓迎会をしてくれて有り難いが今日は疲れた。休んでいいだろうか。』
「ああ、いいよ。大浴場使うならこれ、女湯の鍵あげる。大吉、諭吉。」
「「はい。」」
「紺は休むって。」
『二人は残ってていいぞ?食べ終わったのか?』
私の言葉に二人は首を振って笑った。
「いいえ、俺達も行きます。」
「紺、行こうぜ。」
『祖父、祖母……おやすみなさい。』
「紺ちゃーん!!祖母なんて冷たい呼び方しないでっ!シオちゃんって呼んで?」
『祖母、若い……』
「僕の可愛い紫織はいつまでも乙女だもんねー。」
『歳考えろ、サムいぞ。』
「紺ちゃん、ほらほら~シオちゃんって呼んで?」
祖母引く気ゼロだ。
さすがあの母の親。
『し、シオちゃん……うぅっ、鳥肌が!』
「紺、僕のことは勲くんって」
『呼びません。』
「せめてじいじって」
『呼びません。クソ爺。』
「んー、祖父よりはいっかぁ。」
『いいんかい!』
苦手だ。
この感じ、我が父と母に似ている。
完全に弄ばれている。
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