第68話

「違う。お前の所為じゃない。これは俺の意思だ。俺がここに来たかったから、いるんだ。お前の所為なんかじゃねぇ。」




“来るのが嫌だったら、誘われても来るワケねぇだろ”




カラスさんはそう付け加えて。私の頬を撫でる。



その手が温かくて、とめどなく涙が溢れ出した。



…私、いつもカラスさんの前で泣いている気がする。



彼の前では笑っていたいのに…。






カラスさんは私が泣いている姿を見て、涙を拭ってくれる。



この人は……






「な…何……で…」



「ん?」



「何で、当夜にあんなに拒否されてるの?何で、カラスさんのことを当夜は分かってくれないの?」




彼はこんなにも優しいのに…。



当夜は一体、彼の何が気に入らないんだろうか?

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