第49話

不意に渡り廊下に出ると、風が俺を襲う。



何だかくすぐったくて、あいつを思い出す。








そう、俺は先程のやり取りを止めることも出来た。



出来たのだけど、俺は止めることが“出来なかった”んだ。




見とれてた。



彼女にずっと見とれてた。






加藤という男を体を張ってまでも、守ろうとする姿に……俺は見とれてしまった。



だから、殴られるのを黙って見つめることしか出来なくて、ただ受け止めてやるのが精一杯だった。






その後も、自分のために怒ってくれている加藤にも喧嘩をして欲しくないのかその場を制していたし……。





彼女はよく分からないし、いつも見とれてしまう。



何故なんだろう?



彼女には、何か不思議な魅力を感じてしまう。



よく分からない何かを彼女から感じるんだ。

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