第34話

「い、いや…裕貴!!だからオレ大丈夫だから…」



「……ねぇだろ。」



「え?」





「そんなワケねぇだろ!!」





オレはいきなり怒鳴ってきた裕貴に肩をビクっと鳴らした。



相当な怒りマックス状態らしく、瞳からは冷静さを失っている。



「強がってんじゃねぇよ。痛くねぇなら、んーでさっきから左頬から手ぇ、放さねぇんだよ。」




裕貴にそう言われて、オレは初めてそれに気付いた。



あ、本当だ。



オレ、さっきからずっと左頬を抑えてる。




慌てて右手をひっこめたのだが、時はもう遅い。



「ほら、行くぞ。」



そのまま何も言わず、オレは裕貴に腕を引っ張られて保健室に連れていかれた。





「マァちゃん…。」



心配そうな朱希君の声が聞こえたのだが、それに答えられる気力がなかった。



ただ、柳生君が後ろについてきているのに何も言わないのだけが……




ただただ気になった。

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