第10話

彼らが、さっきの飛んできた男の話をしていることは鈍いオレにも流石に分かった。



でもこんな会話が普通に飛び交っている事自体がまず怖い。



オレはその人達から離れるために一歩下がる。



そういう行動を取ったからか、それに気付いた朱希さんという人が……




「誰?乃威様の知り合い?」



とオレを指差してきた。



まぁ、確かに見ず知らずのヤツがこんな所にいたら、誰でもこうなるよね。



自己紹介とか律儀にした方がいいかと迷ったが、それはちょっとやめておこうと思い、オレは足を踏み出し始める。




「では、これにて失礼いたす!」



と大声で言ってから、この場を風の如く去った。



さっさと職員室に行って、ちゃっちゃとあれは忘れよう!



どうせ彼らと関わる事なんて、もうないんだから!



そう思いつつ、オレは職員室の方角へと足を速めた。

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